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ファイル交換によるインターネットの憂鬱
ADSL技術の圧倒的な飛躍により急激に何十Mの回線が登場しています。どんどん高速化が進み、ここ1年足らずで携帯までメガ単位の速度を出し始めています。まるでブロードバンド時代到来という言葉すら、すでに遅いと感じるほど高速回線は身近になっています。この追い風要因は各社の低価格化競争もありますが、何よりもニーズです。どんなニーズか少しお話してみたいと思います。
「ファイル交換って知っていますか?」 このファイル交換はビジネスにおいても、請求書や見積書、企画提案物や会社概要の案内など様々な面において、今や重要な電子ファイルを交換がすすんでいます。 このファイルのクオリティーをあげること、使い勝手や見栄えを良くすることで増加するのがファイル容量となります。ホームページも今やほとんどが画像やFLASHといったWEBならではの見せ方にかわってきました。使い勝手や見栄えが良くなる一方、この「デジタルの重さ」は、今後もどんどん大きくなる傾向にあります。そしてこの問題には回線が早くなることで、なんとなく解決できている気持ちが多いです。 本当に一昔前には考えられないような利便性でFAXよりも早く多くの人に伝聞でき、映像や音楽も瞬時に渡せる時代になってきました。しかし、この必要なファイルを交換するという利便性の影には、なんでもデジタルファイルは交換できてしまうということに繋がっていくわけです。 どんなファイルか?それは違法コピー商品が大半を占めているのです。アーティストの音楽や映像、放映まもない映画やプロユースのアプリケーションソフトまで。様々な匿名性の高いファイル交換ソフトの登場でこの、黒い流通は一気に加速していきました。すると求めるものは回線速度につながり、より高速回線を求めるようになっていきます。 それと同時に回線のトラフィックの限界も見え始め、サーバー処理にかかる高い負担とP2Pの影響で一方的に専有してしまうようなベストエフェート泣かせの行為が増えています。この悪質なファイル交換がトラフィックを爆発させてしまうことで、様々な想定外の問題も膨らんでいます。もちろん解決する為様々な技術方法や、運営形態の変更を行ってきています。そして法律的にももっとこのような悪質な行為を抑える為の様々な法の導入が検討されています。 先日、著作権法違反ほう助罪としてWinny開発者の逮捕がありました。もちろん違法ファイル交換はしかるべき対応をすることが大切です。しかし、大きな問題も残ります。 「その圧縮ファイルがいったい何なのか?」 匿名をうたった大型BBSでの次々出てくる裁判では、管理者の責任を取られています。この管理者としてのナーバスな問題も、ファイル交換では同様の軸にあると考えられています。 データ交換する手段として、またビジネスにおいてファイル交換は必要になるでしょう。しかしインターネットサービスを提供している私ども、間にいる身としては、今最もナーバスな状況おかれています。 利用する側のモラルと、そのデーターに対する取り扱い。過去には想定できなかった利用方法。この板ばさみはもうしばらく続くことでしょう。 企画屋では早くから実験的ですがストレージサービスを開始しております。技術的な問題より現実のナーバスな問題が取り除かれることを願っております。利用者のモラルでは済まされないこの現実の。 <企画屋BLOG担当> 投稿者 企画屋BLOG担当: 2004年08月14日 19:53 | コメント (0) トラックバック
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