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デジタル家電とITの関係性■デジタル家電の躍進 映像業界におけるBDレコーダー(ブルーレイディスクレコーダー)や音楽業界におけるデジタルオーディオプレーヤーの存在は、今日までのデジタル家電の発展を語る上で欠かすことのできない媒体です。その中でも、上記2媒体を融合し発展させたデジタルメディアプレーヤーに関しては言うまでも無く重要な位置をしめる物ではないでしょうか。今回はIT的な側面から、このデジタル家電の発展について探ってみたいと思います。
まずは、映像機器の中でもビデオレコーダーの歴史から掘り下げてみましょう。家庭用オーディオ機器として一般家庭に浸透した最初の機器は、ベータマックスとの規格争いなどでも有名ではありますが、VHS(Video Home System)だと言っても過言ではないでしょう。VHSとは、もともとVertical Helical Scanの略称(再定義されVideo Home Systemが略称となった)であり、回転ヘッド方式の1種・ヘリカルスキャン方式と呼ばれるビデオテープレコーダーの記録メカニズムの1つを採用している映像機器です。ちなみに、ヘリカルスキャン記録方式は1980年代のIBMコンピュータ用ストレージなどにも採用されており、当時の高密度記録における最先端技術の1つでした。その後、アナログ放送から地上デジタル放送への移行に伴いVHSでの録画ができなくなるなどの理由から、DVDレコーダーさらにBDレコーダーへと主流媒体が移行していく事となる訳ですが、こうして振り返ってみるとIT業界とは深く繋がった関係にある事が、よく分かりますね。
次に、オーディオ機器についても堀り下げてみたいと思います。このジャンルを語るにおいて、外すことのできない物がMP3(MPEG Audio Layer-3)ではないでしょうか?MP3とは音響データをデジタル化する上での圧縮技術の1つで、この技術から作られる音声ファイルフォーマットの事を指すのですが、その歴史は古く1970年代初めごろよりドイツの研究チームによって開発が始まったと言われております。このフォーマットが開発される過程で、電話回線からの高品質オーディオを実現したりインターネットを通じて音楽ファイルの移動を可能にした他、デジタル放送における音声への貢献など彼らの技術抜きにして今日のIT分野の発展は無かったように思えます。現在、音声ファイルフォーマットは実に様々な種類の物が存在しますが、MP3はその全ての基礎ともいうべき存在であると言えるでしょう。
さて、これまで技術の発展について語ってきましたが、この発展によりアナログ家電とされてしまった物も多数ある事を忘れてはいけません。先の話題で取り上げたVHSでのビデオテープなどもその内の1つですが、その他レコードプレーヤー・ウォークマン・カセットデッキ・CDプレーヤー・LP(レーザーディスクプレーヤー)・MDプレイヤーと代表する物だけでも、これだけの物が置き去りにされております。しかもデジタル家電にした際、それまで使用していたアナログ機器との互換性が無い事も多く、購入済みのアーティストの曲や映画作品なりを買い直すはめになるという悪循環もよく見受けられます。そういった側面にも目を向けた上で、古いレコード・カセットの購入者に対しCDやMP3データ等へ割安で交換する、もしくはアナログ好きな方用に逆の変換媒体を用意するなどの付加サービスが今後IT業界でも注目されてくるかもしれませんね。 投稿者 企画屋BLOG担当: 2011年03月08日 13:49 | コメント (0) トラックバック
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